2011年7月10日日曜日

空洞です。

毎日近所を歩いてるお兄さんがいる。昼間見かけることもあるし、夜だったりもする。予測30代、けっこうイケメン的。ゆ〜らゆ〜らゆ〜らゆ〜ら、斜めかけバックをしょって歩いてる。時に、にやにやしながら。時に、怒りながら。いつも何かと交信してるそのお兄さんと、この前目があった。とてもとても、どきっとした。恋に落ちちゃった、ような、どきっ、では全くなく、自分にはヘンな感じの、どきっ、で、すごく全身がざわざわした。なんでだろう、通常だったら人と目があっただけで、こんなに不思議な感覚にはならない。なんでだろう。しばらく考えて、思った。たぶんあのお兄さんは、わたしと目があったけれども、わたしを見ていなかった。わたしを越えて、なにか目には見えない他のものを見ていたのだろう。目には見えないものが見えすぎて、感じられすぎて、お兄さんは、自分とは意図しないところで、遠くに跳んでしまい、だから毎日ゆ〜らゆ〜らゆ〜らゆ〜ら、地に戻ってくるべく、歩いているのかもしれない。お兄さんの目は、空洞だった。でもなにかを見てる、空洞だった。

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